TRUE DETECTIVE/二人の刑事

The angry river - The hat ft. father John Misty (with lyrics)

https://www.youtube.com/watch?v=hfzrRdarnEs


※公式動画ではないが以下の[YouTube に使用を許可しているライセンス所持者] の説明があるのでそのまま使用


『 TRUE DETECTIVE/二人の刑事 』

前情報もなくなんとなく見始めたら面白かった
面白いというか作品に漂う雰囲気が好きなのかもしれない
なにより、The Angry Riverを聴いた瞬間の鳥肌の立ちようが凄かった(笑)
このドラマはThe Angry Riverまで辿りつくまでがシーズン1だと思う(笑)

まず主人公の二人が『エドtv』の出演者と同じことに驚く
ウディ・ハレルソンはなんとなく見たことがある役者だなと薄っすら気付いたものの、
マシュー・マコノヒーは検索するまでわからなかった

痩せすぎて病んでる姿には『エドtv』の頃の無邪気な感じがまるで無い(笑)
この役のために激痩せの役作りをしたのか知らないが、
最後まで夢中でいられたのはマシュー・マコノヒーのおかげだった

不気味で得体の知れない執念に取りつかれた刑事役が見事で、
聡明だがどこか不器用なその姿はこの作品の柱だ
実はこいつが…と匂わせながらも地道に事件を追う姿の演出もよかった

音楽もエピソードに沿ってエンディング曲を変えるなど選曲の工夫にも手抜かりがない
The Angry River以外にもTownes Van Zandt - Lungsなどを選ぶセンスがたまらない
Lungsはリリースの日付をみてびっくり、なんと1969年だ(笑)

さらに、哲学的な言い回しをする内容を無理なく翻訳し、The Angry Riverの歌詞まで日本語に直したスタッフの意図も素晴らしい

実のところ1話完結でない作品は冗長に感じて苦手なことが多い
これもそうなるかと思ったが、マシュー・マコノヒーの静かな風貌と重い声が心地よくてつい最後まで見てしまった
決して肌色成分が多いからといってそれを楽しみにしていたわけではない(笑)

そして最後のThe Angry Riverが流れ始めた瞬間、滲み出てくる充足感が凄かった
正直「え?これで終わってしまうの?」と感じるほどあっさり終幕となるのだが、それでガッカリする暇もなくThe Angry Riverが流れてきて、観賞中に生まれた様々な感情を全て攫っていってしまう(笑)

「この曲のためにあるドラマだった」

エンディング中にそう思うくらい絶妙な薄暗い音の景観がドラマの最後を締めくくる
『レオン』のエンディングも素晴らしいが、それとはまた違う感動があった
繰り返しになるが、最終話にこの曲を選び、さらにわざわざ歌詞を日本語で表示させた演出担当の方々には是非拍手を送りたい(笑)

シーズン2は『TRUE DETECTIVE』というタイトルのまま出演者など全て入れ替えているようだが、どうだろう

いずれ観てみよう