Sammy Davis Jr. - Eee-O-11 ~ Ocean's Eleven (1960)

昨日思い出したEee-O-11

去年、映画を観た感想をメモしていたのにまだ載せていなかった

読み返してみると大げさだと感じるが、当時の感動の記録として残しておこう

以下本文





最近、古い映画を観ている

これはそのうちのひとつ

邦題は『オーシャンと十一人の仲間』というタイトルで、『オーシャンズ11』のリメイク元だ

映画としては『オーシャンズ11』の方がわかりやすく、テンポもいいので面白い

オーシャンと十一人の仲間』は何度も寝落ちしてしまうほど退屈で途中で観るのを諦めようかと思った

でも、最終的に強く印象に残ったのは『オーシャンと十一人の仲間』の方だった

理由は上記のEee-O-11の存在

ひたすら冗長な展開が続いていく中、Sammy Davis Jr.が登場する時に歌うのがEee-O-11という曲だが、これが強烈だった

フラストレーションを溜めながら観ていたことも影響しているだろうが、この歌声を聴いた瞬間一気に目が覚めた

「これだ」

「このシーンのためだけにある映画だ」

見た瞬間にそう決め付けてしまうくらいの衝撃を受けた

ハーモニカと歌声だけでここまで持っていくSammy Davis Jr.に鳥肌が立つほど感動して

これ以降のシーンはSammy Davis Jr.が歌う場面以外ほとんど記憶にない

今いるだろうか?

こんなに楽しげに歌うシーンで自分を惹きこんでくれる俳優が

歌が上手いとかそういう当たり前のことじゃなく、自分を魅了してくれる演者が

どんなに飾りつけようが、どんなに音を加工しようが、どんなに世界の評価を得ていようが

このシーンのSammy Davis Jr.ほど揺さぶってくれる歌声をもつ俳優が他にいるだろうか

極端にそう感じるほどSammy Davis Jr.の鮮やかな印象を刻まれた映画だった

ただ残念なことに、この映画をローカライズしたスタッフ陣はこのシーンを翻訳しなかった

他の言語では歌詞まで翻訳されているのだが、日本語版にはそれがない

この映画の肝ともいえるようなシーンの翻訳だけを端折った理由は知らないが

これが日本ならでは、ということなのだろう